家畜妻シエスタ
トリステインがガリアに敗れ去って数ヶ月
敗戦国の若い平民女はすべて精処理用の肉便器とされていた
特に女王が裏でガリア王に取り入ろうとしていたとガリア王家から発表された
トリステインの平民女は異形達の慰みモノとして扱われていた
女王すらもはやガリア王の下飼われる肉便器ではあったが
貴族階級のモノはまだマシであった
もはや人としての価値すら与えられぬ平民の女達は
屋外でも衣服を身にまとう事すら許されない
首輪や拘束具、などのちょっとした装飾品以外は
常に裸身で過ごさねばならなく、家畜もしくは愛玩用のペット以外の何者でもなかった
更に陰部を手で隠すなどの行為も厳しく罰せられ
如何なる下卑た視線にも耐えねばならない
しかもその陰部には異形達の間で流通する奴隷の証である
ピアスなどで淫らに彩られており
生娘であった昔の面影を残しているモノなどは
一人としていなかった
黒髪の愛らしいメイドシエスタもその例には漏れず
とあるオーク族の性処理肉便器として飼われていた
はじめは泣き叫び抵抗したが彼女であったが
力を持たぬ平民に為す術など無く
自ら命を絶とうにも親兄弟にも責が飛ぶとあっては
ただ耐え忍ぶしかなかったのだ
それでもいつかきっと大好きな彼が助けてくれると信じ
オーク達に抱かれ続けていた彼女だったが
そんな中確率で言えば数万分の一とされる異種交配による妊娠が発覚する頃には
彼女の心にも変化が垣間見られていた
妊娠しても尚オークたちはセックスをするのをやめたりはしない
彼らの子はそれくらいで流れる事は無いらしい
絶倫の種族らしい生態系である
今日も慰みモノとして抱かれるのであろうとは彼女は判っていた
だがその異形らも子を身篭ったあとは泣いてばかり居た彼女を
笑わそうとしてくれる優しさや
不器用な笑みを見せるようになっていた
元々強かった彼女の母性本能がくすぐられる
大好きな彼の事は今でも彼女の心に残っていた
だけれども新たな環境における生活や
芽生えてきた想いに
徐々に思い出すことは少なくなってきていた
それから更に一ヶ月ほど流れる
トリステインの貴族も全員がガリアに従っているわけではない
ゲルマニアと手を組み王都奪還のためにゲリラ的活動を行っていたのだ
フォンツェルプストーの若きウイッチが取り持ったとされており
リーダーとして祭り上げられてる
シエスタは今ではオーク部族の間でも大事に扱われる様になってきていた
それというのも部族の戦士でもっと勇敢で逞しい一匹が
自らの勲功と引き換えにシエスタを妻に欲しいと言ってきたのだ
元々シエスタは部族の間で勲功のあったものに仮初にあたえられる性処理家畜であったが
彼ほど彼女を抱いたオスは他に無く、恐らくは腹の子も彼の種であるだろうと思われた
そんな彼であったがシエスタを無理に抱いたりはしなかった
泣いていれば優しく頬を舐め
滑稽な顔をみせてみたり、食事なども人の口に合うものを探してきたりなど
甲斐甲斐しく彼女に接していたのだ
だからであろうか、シエスタの心にもオークへの嫌悪感は無くなっていき
微笑を浮かべることも少なからずとなっていたのだ
今日も彼は呆れるほどに勃起をさせてもなお
無理強いはしてこなかった
オークという種族は異様に性欲が強く
それこそ一晩中でも性交に至るほどなのであったが
彼はシエスタが望まぬならば抱くまいとばかりにただ不器用に笑うだけ
そんな姿に彼女の胸がときめく
強いシエスタの母性はその姿を愛しいと感じさせた
今ではあまり思い出すことの無い勇敢だった異国の戦士
彼女の目に彼と姿が被った
シエスタは自らの股間に零れる愛液を彼のペニスにまたがりこすりつけた
それはオーク族の中では愛する男に求愛するための行為
いわば夫婦になる為の儀式であった
照れて僅かに顔を背けるオーク
そんな彼に向かい彼女はつぶやいた
愛しています…旦那様…
唇と唇が触れる
舌をぴちゃぴちゃ絡めあうふたり
彼女の尻は淫らに揺れ動き、夫たる彼のイチモツを楽しませた
もう戻る事は無い
シエスタの心には愛する彼の姿しか見えなかった
そのふたりの姿を遠巻きに見つめる戦士の影
髪の色は彼女と同じ黒であり
年令も近いと思われた
「まあ…こういうこともあるさね相棒
それより嬢ちゃんを探さねえといけねえんじゃねえか?
そのルーンが輝いてる限り嬢ちゃんは死んじゃいねえんだからよ」
戦士以外に人影は無いにもかかわらず声がかけられた
若き戦士は零れ落ちた涙を拭うとその場を黙って立ち去っていった…
おわり